“しゅららぼん”の世界へようこそ──彦根城と不思議な力の町

滋賀県・琵琶湖のほとりにたたずむ彦根城。現存天守をもつ貴重な城として知られるこの場所は、実は万城目学の小説『偉大なる、しゅららぼん』の舞台としても注目を集めています。映画版では、彦根城の敷地内にある玄宮園でロケが行われるなど、現実とフィクションが交差する、不思議な空気感を楽しめるスポットです。
今回は「しゅららぼん」の世界観と、彦根城のリアルな魅力を交差させながら、まるで物語の中に入り込んだような“体験型”彦根観光をご紹介します。
しゅららぼんと彦根のつながり
『しゅららぼん』の主人公・日出涼介と淡十郎が暮らすのは、琵琶湖の力を受け継ぐ特別な家系「日出家」。映画版ではその日出家の屋敷として、彦根城内の名園「玄宮園」がロケ地として使われました。静かに水を湛える池と、遠景に映える天守──湖の力を信じる物語の世界にふさわしい神秘的なロケーションです。

現実の彦根城を歩く
彦根城は江戸時代から残る国宝のひとつで、現存12天守のうちのひとつ。井伊家の居城として築かれ、天守、櫓、門、石垣が当時のまま保存されています。中でも「玄宮園」は、しゅららぼんのロケ地として知られるだけでなく、四季折々の風景が美しい池泉回遊式庭園として多くの人に親しまれています。
さらに、お堀や石垣をめぐる散策ルートも充実。天守からは琵琶湖や比良山系が望め、まるで“湖の力”を感じるかのような絶景が広がります。

町全体がしゅららぼん的?
彦根城の周辺には、まるで映画のセットのような町並みが残っています。夢京橋キャッスルロードや四番町スクエアでは、江戸情緒漂う建物の中でグルメやお土産を楽しむことができ、しゅららぼんの登場人物がふと現れそうな雰囲気も。観光しながら物語の続きを想像する、そんな楽しみ方もおすすめです。
映画『偉大なる、しゅららぼん』の世界をめぐる──ロケ地巡りガイド
万城目学原作のファンタジー小説を映画化した『偉大なる、しゅららぼん』(2014年)。
物語の舞台となった“湖の力を受け継ぐ一族”の町は、滋賀県の彦根市や長浜市で撮影されました。
実在の名所を歩けば、映画の世界観をリアルに体感できます。
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偉大なる、しゅららぼん(Kindle版)著:万城目学
■ 日出家の屋敷=玄宮園(彦根市)
彦根城のふもとに広がる大名庭園「玄宮園」は、映画で日出家の屋敷として使われました。
静かな池に朱塗りの橋、背景には天守──ファンタジー世界にふさわしい幻想的な空間です。

所在地:滋賀県彦根市金亀町3-40
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■ 琵琶湖と彦根城──湖の力を感じるロケーション
物語の鍵となる「湖の力」の象徴として琵琶湖がたびたび登場。
彦根城から望む湖面の広がり、そして天守のシルエットは作品の象徴的な風景です。
おすすめスポット:彦根城(滋賀県彦根市金亀町1-1)
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■ 黒壁スクエア(長浜市)
街歩きシーンで登場する、レトロモダンな観光地「黒壁スクエア」。
黒壁ガラス館や旧銀行建築など、異国情緒ある町並みが映画の雰囲気と重なります。

所在地:滋賀県長浜市元浜町12-38
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■ 竹生島(長浜市沖)
映画内には出ませんが、「湖に浮かぶ神の島」として物語の世界観と重なる竹生島。
観光船で訪れることができ、パワースポットとしても人気の場所です。

アクセス:長浜港(滋賀県長浜市港町)より観光船で約30分
▶ 長浜港(乗船場所)をGoogleマップで見る
■ しゅららぼんの世界を旅するなら
彦根城・玄宮園・黒壁スクエアなど、徒歩や車で効率よく巡れるロケ地が集まっています。
春の桜や夏の新緑の時期は特におすすめ。
ロケ地をめぐる旅で、しゅららぼんの不思議な世界をリアルに体験してみませんか?
おわりに
“湖の力”があるかどうかは分からないけれど、彦根城には確かにどこか特別な空気が流れています。『しゅららぼん』を読んだり観たりした後に訪れると、その世界がふっと現実に重なって見えるかもしれません。歴史と物語が交差する、不思議な彦根の旅へ──あなたも出かけてみませんか?
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