【忍びの里・甲賀】伊賀だけじゃない、もう一つの忍者の故郷 -

忍びの里・甲賀 ──伊賀だけじゃない、もう一つの忍者の故郷

「忍者」といえば多くの人が「伊賀」を思い浮かべるでしょう。でも実は、もう一つの有名な忍者の里があるのをご存知でしょうか？
それが「甲賀（こうか）」です。

滋賀県南部に位置する甲賀市は、伊賀（三重県伊賀市）と山一つ隔てた隣町。つまり、伊賀と甲賀は地理的にも非常に近く、古くから密接な関係がありました。

甲賀忍者のルーツとは？

甲賀の忍者は、地元の地侍が起源。鎌倉〜戦国時代、甲賀には「甲賀五十三家」と呼ばれる一族が割拠し、情報収集や謀略活動に長けていました。まさに“実戦型”の忍者集団だったのです。

甲賀には「惣（そう）」と呼ばれる民主的な自治組織もあり、規律や団結力が強いのが特徴です。

甲賀の信仰の中心「油日神社（あぶらひじんじゃ）」は、油日岳のふもとに鎮座する古社で、甲賀武士や忍びにとって守護神的存在でした。火の神であり、鍛冶や武器とも深く関わるこの神社には、忍者の精神性も宿っています。

江戸時代に伊賀忍者は徳川家康に仕え「公式の忍者」として知られるように。一方、甲賀の忍者は地元中心に活動し、表舞台に出ることが少なかったため、知名度の差が生まれました。

甲賀市内には、今も忍者文化に触れられる場所が残されています。忍者屋敷や忍術村でリアルな体験を楽しめるだけでなく、油日神社では静かな歴史の深みに触れることができます。

住所：滋賀県甲賀市甲南町竜法師2331
アクセス：JR草津線「甲南駅」よりタクシーで約10分／新名神「甲南IC」より車で15分

住所：滋賀県甲賀市甲賀町隠岐394
アクセス：JR草津線「甲賀駅」よりタクシーで約7分／新名神「甲賀土山IC」より車で15分

住所：滋賀県甲賀市甲賀町油日1042
アクセス：JR草津線「油日駅」より徒歩約20分／新名神「甲賀土山IC」または「甲南IC」より車で約20分