伊吹山の恵みとともに育つ近江米|滋賀のお米の魅力
伊吹山の恵みで育つ──近江米の魅力

毎年この時期になると、私たちの田んぼでは田植えが始まります。代かきのあと、水を張った田んぼに苗を植えていく作業は、何年経験しても気が引き締まるものです。
私たちの田んぼは、伊吹山のふもとにあります。伊吹山は、冬にはたっぷりと雪が降り、その雪解け水が山のあちこちから湧き出て、田んぼに流れ込みます。この清らかな水が、近江米のおいしさを支えているのです。
実際に田んぼの水に触れると、その冷たさと透明感に驚かされます。自然の力が、こんなにもダイレクトに米づくりに関わっていることを、毎年実感しています。

近江で育つさまざまなお米
滋賀県は、琵琶湖を中心とした肥沃な土壌と、豊富な水資源に恵まれた米どころです。伊吹山をはじめ、鈴鹿山脈や高島、比叡山などの山々から流れ出す栄養豊かな水が田んぼを潤し、米づくりに最適な環境を生み出しています。
今回は、そんな自然の恵みを受けて育つ、滋賀県を代表するお米の品種をご紹介します。

■ みずかがみ
滋賀県が開発した比較的新しい品種。炊きあがりがツヤツヤで、冷めても美味しいため、お弁当にもぴったり。気候変動にも強く、環境に優しいお米として注目されています。
■ コシヒカリ
全国的にも有名な品種ですが、近江で育てられたコシヒカリは、栄養豊かな水と気候のおかげで特にふっくらとして香り豊か。噛むほどに甘みを感じられます。
■ あきたこまち(滋賀県産)
粒がしっかりとしていて、適度な粘りと甘みが特徴。和食との相性が良く、食卓を上品に彩ってくれるお米です。
■ 日本晴(にほんばれ)
やや硬めの食感で、粘りが少なくさっぱりとした味わい。カレーや丼ものにぴったり。昔ながらのごはんらしさを感じられる品種です。

今年も、伊吹山の恵みとともに、無事に田植えを終えることができました。これからの季節、雨と太陽の力を借りながら、稲はぐんぐんと成長していきます。

秋にはまた、新米の香りとともに、近江の豊かさを食卓で感じる日々がやってきます。毎年の当たり前が、実はとてもありがたいものだと、田んぼに立つたびに思い出させてくれます。
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