【春限定】福寿草群生地の滋賀「鍋尻山」
~美しい花と裏腹の、ちょっとドキドキな道のり~
三重県と滋賀県の境にある鍋尻山(標高838m)。
滋賀県の米原や彦根から近い山です。
この小さな山が一年で最も輝くのは、春のほんのわずかな期間だけ。

私が登ったのは4月上旬。ちょうど福寿草(フクジュソウ)の見頃が終わりに近づいていた頃でしたが、それでもまだ山頂近くには黄金の花がしっかりと残っていて、春の余韻を感じる美しい登山となりました。

3月下旬〜4月上旬がベストシーズン
鍋尻山の福寿草は、例年3月下旬から4月上旬にかけてが見頃です。
山頂付近の開けた斜面に群生しており、タイミングが合えば一面の花畑のような光景が広がります。陽の光を受けて金色に輝くその姿は、まさに“春の宝石”と呼ぶにふさわしい美しさです。


片道1時間。初心者向けだけど、意外と急!
登山ルートは山のふもとからと滋賀県多賀市の鍾乳洞で有名な河内の方から車で40分かけて上がった先と2本あり、今回はそのうちの河内からの比較的なだらかな初心者向けルートを選択。
距離は短く、片道およそ1時間とお手頃ですが、実際に登ってみると意外と急登が多く、しっかり登山感のあるコースでした。とはいえ、道は整備されていて歩きやすく、初めての山登りにもおすすめできるルートです。



山より手強い?アクセスは慎重に
今回、登山そのものより気を使ったのが、実は登山口までの道のりでした。
- 滋賀県側ルートは“酷道”レベル
車1台分ほどの狭い道幅、ガードレールなしの急カーブで横は崖、落石やぬかるみもあり…まさにスリル満点。
大きな車や運転に不安のある方にはおすすめしません。 - 岐阜県側は現在(2025年春)がけ崩れのため通行不可
車では登山口まで入れず、徒歩でのアプローチが必要となります。
現時点では、実質的に滋賀県側からのアクセスのみですが、それなりの覚悟が必要です。
静けさと春の輝きに包まれて
山頂近くの群生地では、福寿草たちがひっそりと、それでも力強く咲いていました。
人の多い名所とは違い、ここでは静かにゆったりと春の花と向き合える贅沢な時間が流れています。

※福寿草はとても繊細な植物です。花の採取や踏みつけは厳禁。
観賞の際はマナーを守って、そっと楽しんでくださいね。
たった1時間の登山の先に広がる、春限定の絶景。
道中は少し大変でも、その先に待っている景色は、きっと心に残るものになります。
来年は、ぜひベストシーズンの3月下旬〜4月上旬に。
黄金の花畑が、きっとまた静かに、そして力強く咲いています。
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