【春の入道ヶ岳(三重県)】井戸谷コースで出会う馬酔木のトンネル

登山


4月中旬、三重県の入道ヶ岳(標高906.1m)に登ってきました。
今回は、井戸谷コースから山頂を目指し、二本松尾根コースで下山する周回ルート。春の花々を探しながらの山歩きは、心がほどけるようなひとときでした。

入道ヶ岳登山道の井戸谷コース

中でも印象的だったのが、馬酔木(アセビ)の美しさ。登山道をやさしく彩るその姿に、すっかり魅了されてしまいました。

入道ヶ岳井戸谷コースの馬酔木

馬酔木(アセビ)の花咲く道をゆく

登り始めてまもなく、井戸谷コースの登山道沿いに、白く小さな花をつけた馬酔木(アセビ)がちらほらと現れます。
最初はポツポツと控えめな姿だったのが、標高を上げるにつれて数が増え、まるで「春の森の迎え花」のよう。登山者をやさしく包み込むように咲いていました。

馬酔木の花は鈴のような形で、風が吹くと枝先で小さく揺れ、まるで音が聞こえてきそうな可憐さ。
木漏れ日が差し込むなか、白い花びらがキラキラと光る様子は、まさに絵本のような世界でした。

入道ヶ岳井戸谷コースの馬酔木

中腹を過ぎる頃には、馬酔木の群生エリアも登場。
頭上まで枝を伸ばした馬酔木が自然のアーチをつくり、まるで“春のトンネル”。その中を歩く時間は、登山というより春の森の旅といった感じ。

入道ヶ岳井戸谷コースの馬酔木の森

トトロの世界!?山頂付近の馬酔木トンネル

そして何より心に残ったのが、山頂付近で出会った馬酔木のトンネル。
まるで『となりのトトロ』のワンシーンのように、登山道を左右から馬酔木の枝が包みこみ、自然光が葉の隙間からキラキラと差し込みます。

入道ヶ岳の馬酔木 トトロの道

少しうねる道を歩いていると、現実を忘れてしまうような幻想的な空間に。
空気も澄んでいて、まるで時間がゆっくり流れているかのようでした。

入道ヶ岳の馬酔木 トトロの道

さらに今回はラッキーなことに、桃色の馬酔木にも出会うことができました。
白と桃色が入り混じる優しい風景は本当に美しく、思わず何度も足を止めてカメラを向けてしまいました。

入道ヶ岳の馬酔木 ピンク

山頂の鳥居と絶景

馬酔木のトンネルを抜け、少し登った先に入道ヶ岳の山頂が現れます。
そこには、青空に向かって立つ白い鳥居があり、思わず「おおっ」と声が出るような美しい風景。

入道ヶ岳の頂上の鳥居

この鳥居は椿大神社(つばきおおかみやしろ)の奥宮として祀られているもので、山岳信仰の名残を感じる静かな場所。
足元には伊勢湾や鈴鹿の山並みが広がり、晴れていれば遠く名古屋方面まで見渡すことも。

入道ヶ岳の頂上の鳥居

写真を撮るにもぴったりのスポットで、「入道ヶ岳に登った!」という達成感を感じさせてくれる場所でした。

入道ヶ岳の頂上

馬酔木の開花時期と見どころ

馬酔木の見頃は例年4月上旬〜中旬
今年は少し遅かったのか、4月中旬でも咲き始めの様子でした。

入道ヶ岳の馬酔木群

特に帰りの二本松尾根コースでは、登山道の左右に馬酔木が多く、白いトンネルの中を歩くような体験ができます。登りよりも花との距離が近く感じて、とてもおすすめです。


その他の春の花々

入道ヶ岳では、馬酔木のほかにも春の花がちらほら。
サンシュユなど、満開の花々が登山道を彩ってくれました。
少し前は福寿草なども咲いていたみたいですよ。

入道ヶ岳のサンシュユ
入道ヶ岳のサンシュユ

秋には紅葉の名所としても知られているので、また季節を変えて訪れてみたいと思います🍁


当日の気候と服装

  • 天気予報: 晴れ
  • 最低気温: 6℃
  • 最高気温: 20℃

朝の冷え込みはありましたが、日中は陽射しもあり、風も穏やかで快適な登山日和でした。

服装

  • 上:ベースレイヤー+ウールの長袖シャツ
  • 下:秋〜春向けの中厚手の長ズボン
  • その他:帽子・サングラスは必須

登山の春の服装

山頂での防寒

ランチ時には、薄手のウィンドシェルを羽織ってちょうどよい体感。
標高900mを超えると風が冷たく感じるので、体温調節できるウェアがあると安心です。


おわりに

春の入道ヶ岳は、花や光、空気のすべてがやさしくて、心が満たされるような山行でした。
特に馬酔木のトンネルは、これからもずっと心に残りそうです。

次は秋に紅葉を見に、また登りたいなと思っています♪

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